楽器の買い替え

今、楽器の買い替えに向けて試奏を始めた生徒さんがいます。
小学生からフルートを習い始め、あっという間に中学3年生になったその子は、めきめきと上達してきました。
習い始めは集中できなかったり、時には楽器を持ってくるのを忘れてレッスンに来たりしたもので、さすがに私も見かねて怒ったこともありました。

吹奏楽部に入部し、メキメキと上達しており、楽器も買い替えたいね、と話していましたがなかなか親御さんの許可が降りず。それでも説得を続け、ついに買い替えに進めることになりました。
今日、初めてハイグレードの楽器を吹いたその子の表情は、目をキラキラと輝かせ、『とっても吹きやすい!』と満面の笑顔。
楽器の予算の話を親御さんとすると、『本人と折半する事になったので…』と。なんと、その子は自分のお年玉を長年貯金しており、それをフルートに充てるのだそうです。
なんて素晴らしい事なのだろうと感激しました。
自分が中学生の頃は、フルートの為に自分のお金を貯める、だなんて思いもしませんでした。

あまり自分の考えを主張しない子ですが、フルートに関しては、『これがいい』『この曲がいい』と、しっかり意見を述べてくれています。
買い換える楽器も、『先生とお揃いがいい!』と、リングキーにする事は決めていたそうで。
その子のフルートへの情熱を絶やさないよう、より楽しめる世界へ導けるように精一杯お手伝いしたいな、と思えました。